あくまの休日。
甘くたゆたうまどろみの中、遠くから声が聞こえる。
たしかにどこかで聞いたことのある声。
しかし思い出せない。
誰だろう。記憶をたぐりよせようと意識を集中する。
しかし深い睡眠の淵から自分の身を切り離そうともがけば
もがくほど、その奥へとまたひきもどされる。
起きて・・・。
なつかしいような、ずっと以前から知っている声。
出逢うことを待ちわびていたその声。
起きなくてよいはずだ。今日は休日なのだから。
だのにその声は遠くから、私の意識に直接呼びかけ続ける。
誰だろう。誰?
『ととおきてー。』
・・・・・。アンタかい。
休みなんだからさ。もうちょっと寝せてよ。
そりゃアンタは早くに寝てるからばっちり目覚めもいーでしょうよ。
あー。眠い。こっちは遅くまで読書しちゃったのよ。
『あ"ー。くまなーい。(泣)』
えええ。また熊の毛布どっかにやったの?
つか、アンタ寝相悪すぎっつーのよ。
なんべん夜中にフトンかけなおしたと思ってんのよ。
いーじゃん。熊の毛布くらいなくったって。
朝っぱらから泣くことか。
わんぱくでもいい。たくましく育ってほしい。
っていってたのはハムのCMだったっけ。
それにしても眠い。
『あ"ー。くまー。(号泣)』
・・・・あーくまーの休日。
by mac0420
| 2004-04-12 00:54